外壁タイルの工法や材質の違いとは?知って得しよう

外壁の素材にはモルタルばりや、サイディング材などで仕上げる方法もありますが、堅牢さやメンテナンスのやりやすさでオススメできるのは、外壁タイル工法になります。どれほどのコストをかけて、マイホームに適合した外壁を長持ちさせることができるかを、判断するには工法や材質の違いを確認することが必要です。それぞれの工法の特徴や、タイルの種類や材質などについて基本的な事項を抑えておきましょう。
まず外壁タイルの施工法には、大きくわけると湿式工法と乾式工法があります。湿式工法とは、下地にモルタルを使用して一枚ずつ、貼り付けていく施工法になります。なかには複数がシート状に加工されている場合もありますが、基本的に職人の手で張り付けられていくスタイルには変わりはありません。工法にはさらにいくつかの方法論はありますが、耐久性や見た目の仕上がりなどは職人の力量や技術に左右される部分が多く、仕上がりが必ずしも安定しないのは注意事項です。
これに対して乾式工法とは、ベースにサイディングを貼り付けてその上に接着剤を塗布して、外壁タイルを貼り付けてゆくことになります。以前は接着剤の品質に問題があり、剥離や剝落などが頻発しましたが、最近では技術革新のおかげで性能が格段に改善されています。材質によっては耐震性に優れ大地震にも耐えるレベルもあるほどです。
ところでタイルには材質には違いがあります。どれほど長期間、もつかいなかは材質選びも大事。材質の点に注目すると、主にせっ器質と磁器質・陶器質の3種類代表的です。タイルはそれぞれの材質の土類を焼き上げて製造されますが、その焼成温度に応じて異なる特徴を持ちます。陶器質とは、焼成温度が1000度以下で吸水率が50%以下の特性をもっているので、屋内の壁面などに利用されますが、外壁には強度不足です。そこで外壁に使用されるのが多いのは、せっ器質と磁器質になります。
せっ器質とは、焼成温度は1200度ほどで吸水率は10%程度です。これに対して磁器質とは、焼成温度は1250度ほどで吸水率は3%以下の特性をもっています。両者を比較すると見た目では、せっ器質が優れています。落ちついた見た目で自然に周囲の風景に溶け込みやすいからです。しかし吸水率がやや高めなので雨水が浸透しやすく劣化スピードが早めなのがデメリット。磁器質は吸水率が非常に低いので耐久性に優れますが、見た目がテカテカするのがデメリットと言えます。